椿と山茶花の運命

1月
2017
23

posted by on 読んだ本と映画とか

[amazonjs asin=”4415025137″ locale=”JP” title=”俳句の花図鑑”]

 

「椿って、ずいぶん長く、冬の間中咲いている花なんだなあ」
なんておもっていたのですが、

先日、「俳句の花図鑑」という書籍をながめていて知りました。
山茶花(さざんか)って、
椿とほんとうによく似ているんですね。
それもそのはずで、江戸時代以前の古い文献に山茶花の名はなく、
椿と山茶花は、厳密には区別されていなかったというのです。

 

 

改めて、二つの花のちがいを調べてみると、
割と簡単に、NAVERとかにも出ていました。

 

ひとつは、花を咲かせる時期。

 

山茶花が、秋から冬にかけて花を咲かせるのに対し
椿は、初春。

年の半分くらい椿が咲いているように思えていたのは、
このためだったようです。

 

あとは、花びらの枚数がちがったり、

葉っぱが、椿はほとんど淵にぎざぎざがないのに対し、
山茶花の葉は、淵がギザギザとしてとがっていたりと、
細かく見ていくと
二つの花にはいろいろと違いがあるらしい。
だけど、とりわけ私が心惹かれたのは、
花の「散り方」。

 

山茶花は、一枚一枚の花びらがバラバラになって地面に散っていくのだけれど、
椿は、花の根元からぽとりと落ちて、地面でもまた花を咲かせる。

 

咲いているときには同じように見えていた花の「散り際」に、
ここまではっきりとした違いがあるなんて。

 

なんと、耽美な。

 

最近は、私の周りで両親の姉兄たちがつぎつぎと病に倒れており、
つくづく、人の生き方と死に方というものは
1本の線でつながっているのだと、感じています。

 

そう考えると、
全盛期の椿と山茶花は、変わらずたいそううつくしいのだけれど、
散っても尚、地面に花を咲かせ続ける椿と

「我が生涯に一片の悔いなし!by ラオウ」とばかりに、
思い切って散る山茶花が辿ってきたそれまでの咲き乱れ方が同じであるはずはなく、

 

私は、もっと丁寧に、慎重に二つの花の「咲き方」を
感じて、見つめていくべきだったのだと、思いました。

 

書籍より抜粋。

 

・山茶花の こぼれつぐなり 夜も見ゆ 加藤楸邨(かとう しゅうそん)
・月夜にて 山茶花が散る 止めどなし(細見 綾子)